2015年6月29日月曜日

Informal Tuck学校説明会開催のご案内

この度、Tuck(正式名称:Tuck School of Business at Dartmouth)の学校説明会ならびに懇親会を以下の要綱にて開催いたします。 本校の概要をはじめ、卒業生による体験談等をインフォーマルな形式にてご紹介する予定です。全米最古の歴史をもち、小規模校ならではのインタラクティブなコミュニティ、チームワークを体感できるトップビジネススクールの一つ、Tuckの魅力を是非この機会にご確認ください。

当日はTuckのみならず、MBA全般に関するご質問等にもお答えできればと考えています。毎年、卒業生とのQ&Aがとても盛り上がるので、是非ご参加ください。


日時:            2015711日(14:0016:00 13:30受付開始]

場所:            ホテルヴィラフォンテーヌ汐留1F 第23会議室
          http://www.hvf.jp/shiodome/

概要:            14:00-15:00 学校説明会 [プレゼンテーション、スモールグループセッション]
                    15:00-16:00 懇親会

出席者:          卒業生

お申込み:       以下のリンクから7/9までにお申込ください。

お問合せ:       tuckjapanHP@gmail.com

ホームページ:  TUCKオフィシャルサイト
           http://tuck.dartmouth.edu

                    TUCK日本人在校生によるブログ(本サイト)
                       http://tuckjapan.blogspot.com/


※本説明会は、予約制となっております。定員に達した場合には締め切りにする場合がございますので、お早めにお申し込みください。

※インフォーマルな形式の会です。カジュアルな服装にてお越しください。

※ご家族・パートナーも大歓迎です。是非ご一緒にお越しください。

※本説明会は、卒業生・在校生によって企画されたものであり、出願審査とは 一切関係ございません。当日、アドミッションからの出席はございませんので、予めご了承ください。

2015年6月2日火曜日

ゲスト・スピーカー

初めてポストをさせて頂く、Class of 2016 (T’16) のYosukeです。
私の最初のテーマとしては、ビジットをして頂く受験生の方々によく質問を受ける「ゲスト・スピーカー」について書きたいと思います。他の学校と同様、Tuckにお越し頂いた方々とは在校生とのチャットの時間を設けさせて頂いており、下記の様なご質問を頂きます。

「Tuckはトップスクールの中でも1番田舎にあり、他校と比較した際にゲストスピーカーの訪問が少ないのではというイメージがあるのですが実際はどうですか?」

上記の質問は非常にフェアな質問だと思いますし、私自信もトップスクールに行く一つの魅力として様々なビジネス分野で活躍しているexecutiveとの交流がpriorityの上位にあります。そして質問の答えとしては、Tuckではその様な機会がとても多くあります。この一年間で私が実際に聞いた講演の一部をご参考までにリストします。

  • ESPN International: マネージング・ディレクター
  • Anglo American: 元CEO
  • Siemens USA: CEO
  • Cargill: Chairman
  • National Football League: Chief Marketing Officer
  • Pearson (大手出版会社、Financial Times, The Economist等): ゼネラル・カウンセル
  • 大手グローバルヘッジファンド のプレジデント
  • 大手コンサルティングファーム、投資銀行、投資ファンドのパートナー(多数)
  • ベンチャーキャピタリスト(多数)
  • 様々なジャンルで活躍している起業家(多数)

この他にも全て把握するのが困難になる数のゲストスピーカーがTuckを毎週訪れます。
そして、Tuckの良い点として、学校が田舎にあるためexecutiveも講演の前日にHanover入りすることが多く、少人数(6~8名)で生徒とのランチもしくはディナーや1対1のチャットの時間が多く設けられパーソナルなレベルでの交流が可能となります(人気の場合は抽選)。

また、レアなケースではありますがこの様な講演を通じてサマーインターンシップを獲得した同級生もいます(“HOW I LANDED A SUMMER INTERNSHIP AT SIEMENS USA”)。普段の教授とのディスカッションとは違ったreal lifeの話を聞くのは非常に刺激的で、2年生になっても積極的にこの様な機会を有効に活用したいと思っています。



Yosuke (T’16)

2015年5月5日火曜日

MAXIMIZE(最後に伝えたかったこと)

卒業が近くなってきました。皆、同級生と離ればなれになるのが寂しいので、何となく「卒業」という話題を避けるような雰囲気があります。でも淋しがり屋の私は、ついつい同級生に対して、「卒業して皆と離れるのは本当に淋しいね。卒業後、自分は皆と離れてどうすれば良いの?」と口にしてしまいます。そのような時、アメリカ人の同級生たちは必ず次のように言います。「そうだね、皆といつまでも一緒に居られないなんて信じられない。でも今はひとまずそのことは考えないことにして、それまで一緒に居られる時間をmaximize(最大限実りあるものにする)すべく努めよう。」

私はビジネススクールに来て、2つのものを見つけることが出来ました。自分の目指すべきリーダーシップスタイル、自分の今後のキャリアに対するビジョン。もともとも中途半端な形では持っていたのですが、それを昇華させることが出来ました。またも今後、環境の変化と共に変わっていくこともあるかもしれませんが、「今の時点での結論」という意味で、かなりはっきりとした形で存在しています。そして我々はゴールがはっきりすると(それもただのゴールではなく高いところに設定された目標ですから)、今まで以上に意識を高く持つことが出来ます。MBAに来てを見つけました。その結果、これまでより更に意識を高く持つことが出来るようになりました。

ビジネススクールで過ごす2年間を密度の濃いものにするか、或いは薄いものにするのかは自分次第です。もしも濃いものにしたい、即ちmaximizeしたいのであれば、その方法はひとつしかないと思います。それは同級生とのコミュニケーションをmaximizeすることです。それはコミュニケーションの量であり、議論している内容の深さであります。そしてそれを実現する為には、物理的に同級生と過ごす時間を増やす他ありません。一緒に食事に行き、一緒に飲み会に行き、一緒に旅行をして、一緒に学校のイベントに参加して、一緒にリンゴ狩りをして、一緒のロックバンドのコンサートに行って、一緒に運動をして・・・。何でも良いので、同級生と一緒に時間を過ごす機会を逸しないことです。

もちろんそれが簡単でないことも分かっています。国籍が違う相手だから、(家族と共にアメリカに留学している人の場合は)家族と過ごす時間も大切だから、(学校によっては)環境的に同級生と深い関係になる風習がないから、あとは「忙しい」(と自分で自分に対して言い訳をしてしまっている)から。でも留学して、同級生と共に時間を過ごすこと以上に大切で「忙しい」こととは何でしょうか?また何故同級生とのコミュニケーションがそこまで大切なのでしょうか?その理由は、先に述べたリーダーシップスタイルやキャリアビジョンにしても、或いは教室の中で教わる崇高な理論やフレームワークにしても、本で読んだり教授の話を聞いて「はい分かりました」と理解出来るものではないからです。世界中から集まった、同年代の、バックグランドの異なる仲間たちと、繰り返し議論をすることを通じて、初めて体得出来るものだからです。

人を育てるのは「人」しか居ません。ビジネススクールは飽く迄もひとつの「場」であり、ここに居るだけで何かを得られる訳ではありません。でも、「この2年間という時間をmaximizeさせよう」という意識さえ持っていれば、信じられないくらい遠くまで自分のことを運んでくれます。だからこそ、ビジネススクール卒業生たちはMBAのことを「人生で最も充実した2年間」と言うのでしょう。

Jane(私の後方)の誕生会

 よしかん(T’15

2015年4月4日土曜日

Tuck生活を終えるに当たって

Tuck3学期制(秋学期・冬学期・春学期)を採用しています。実はこれはダートマス大学の影響を受けています(念の為ですが、Tuckはダートマス大学の大学院です)。

まだアメリカで大学と言えば「男子校」が当たり前だった時代、ダートマス大学には3,000人の男子学生が居ました。時代が変わり、女性も大学教育を受けられる風潮になっていく中で、ダートマス大学には共学化に関する賛成派と反対派が居ました。反対派は何故か「男子学生数3,000人を維持する」という数にこだわりました。そういうことであれば、「学校の規模自体を大きくして、男子学生3,000人を維持したままそこに新たに女子学生が加わる形にすれば良い」と考えるかもしれませんが、学校規模を拡大するには教室や寮を含めたキャンパス設備の拡大が伴う訳で、難しい状況でした。そこで賛成派が考え出したのが、3学期制でした。一年間を4学期に分けて、学生は4学期の内3学期間学校に居る必要があるということにしました。これによってダートマス大学は学生数を4,000人に増やしながらも、物理的にキャンパスに居る学生の数はいつでも3,000人という状況を作り出しました。これがダートマス大学に於ける3学期制の始まりであり、また目出度く共学校となりました。

さて、私はTuck2年生の春学期という最後のtermに突入しました。あと2ヶ月強で卒業です。このブログでも書き続けてきた通り、”What I can say with confidence, is that choosing Tuck was the best decision I have ever made in my life.”ということです。留学前に周りから散々聞かされていた「MBAは人生で最高の2年間だよ!」という言葉に嘘はなく、私は「今この瞬間がこれまでの人生で最も楽しい」と胸を張って言うことが出来ます。またTuckの魅力は同級生が全てだと思っているので、同級生と共に過ごせる時間が残りわずかとなっていることに寂しさを感じつつ、今は「これから自分は社会に貢献していくんだ!」という前向きな気持ちで居ます。

先日Associate Deanから我々2年生宛に送られてきたメールがなかなか素敵でした。「いよいよTuckに於ける最後のtermですね。あなたたちが入学前に望んでいたようなknowledgeintegrityleadershipfriendshipsは得ることが出来ましたか?最後のtermも引き続き、本当に一生懸命に勉強して下さい。それによってこれら4つの要素を、更に強化することが出来るでしょう。Live deliberately, live deep, and enjoy life!

私はAssociate Deanが述べている4つの要素をTuckに来て強化することが出来たと思っています。そしてそれはやはり全て同級生のおかげだと思っています。私のような年齢になって青臭いことを言うようですが、Tuckに来たことで自分は人間的に成長したと思います。同級生たちを友人・ライバル・目標として捉えることで、これまでより更に意識を高く持てるようになりました。私は、今では以下5点を強く認識しながら毎日を生きています。
● GET INVOLVED(参加する、意見を持つ、忙しいフリをしない)
● 上手くいかなかったら自分のせい、成功したのなら皆のおかげ
● 文句を言うなら提案しろ、提案するなら行動しろ
● 迷ったら難しい方の道を選べ
● 自分の方から歩み寄る、相手の意見も取り入れる、変なプライドは捨ててしまう

Tuckに来て私の人生は変わりました。感謝の気持ちでいっぱいです。

よしかん(T’15

授業紹介: Managing Corporate Wrongdoing Scandals

今学期から新たに加わった授業の中では、今のところMocciaro教授Managing Corporate Wrongdoing ScandalsMCWS)が一番人気のようです。私もかなり気に入っていて、予習に相当の気合いが入っています。

ビジネススクールでは、リーダーシップやストラテジーの授業で頻繁に企業の失敗事例について学びます。そして「リーダーとはどうあるべきか」であったり、「最適な組織とは何か」を議論したりします。しかしこれら失敗事例の事後検証は「机上の空論」になってしまうこともあります。つまり「しっかりとした戦略を持ち、皆がそれに沿った形で行動出来るよう社内の環境作りに努めるべきだ!」と言っても、それは「世の中いい人ばかりだったら犯罪は起きない!」と言っているのに近いものがあります。

MCWSでは、「あの時こうするべきだったよね」と結果論を語るのではなく、「はい、実際に問題が起きてしまいました。さあ、あなたは何をしますか?」という形で企業の不祥事を議論します。これまでのMBAの勉強で頭でっかちになっている我々は、「とにかく迅速に対応する、しっかりと謝罪の意思を示す、今後のプランを明確に提示する」が正解だと考える訳ですが、我々の想像とは全く異なる方向に話が進んでいった数々の事例紹介が本当に興味深いです。不祥事を犯してマスコミに徹底的に叩かれたものの、その企業の顧客たちは特に怒っていなかった為、誠意ある謝罪は示さなくても何とかなってしまった企業。企業が不祥事を犯して詳細調査が進む中で、CEO個人のプライベートでの問題が多数発覚し、そちらにフォーカスが移る中で企業の不祥事がほとんど忘れ去られてしまったケース。などなど。不祥事が発生した際には企業として「すぐに謝罪する」というのがもちろん基本スタンスなのですが、MCWSの授業を通じて、「最適な謝罪タイミングはいつなのか?」、「謝罪の対象を誰として捉えるのか?」、「どのツールを使って、どこまで反省を示すのか?」ということをより深く考える癖がついたように思います。

● 組織的(システムの)問題だったのか?
● 事前に予知出来るようなシグナルは発信されていたのか?
● その業界に於いては当然と看做される行動だったのか?
● 社内文化が原因だったのか?
● 誰の責任なのか(ここでは立場上の責任者というより、原因となったのは誰かということ)?

今のところ、私のtakeawayは以下2点です。
1.企業不祥事に関し、多くの場合はシグナルが事前に発信されている
企業不祥事の中には、交通事故的な、突発的に発生するものがあります。それらは、はっきり言って回避不可能です。しかし交通事故的な不祥事は全体の一部に過ぎず、多くのものに関しては、予知出来るようなシグナルが事前に多数発信されています。従って、それらシグナルを見失わないことが重要になってきます。

2.日々の態度が、周囲の対応を決定する
CEOとして、企業が大きくなればなるほどそうですが、社内で起きていることを100%把握するのは不可能です。問題が発生して、「そんなことが社内で起きているなんて本当に知らなかった」ということもあるでしょう。自分の全く知らない内に問題が発生して、そしてCEOという理由で責任を取らされて辞任に追い込まれることもあるかもしれません。先に述べたように交通事故的不祥事も存在する訳で、そこに巻き込まれたのであれば「運が悪かった」としか言いようがありません。しかしひとつだけ言えるのは、自分の「日々の態度が、周囲の対応を決定する」ということです。普段から傲慢な態度ばかり取っていれば、問題が起きたときに「あいつは叩かれて当然」と誰もが思うかもしれません。逆に謙虚な態度で、それでいて積極的に情報発信をしているCEOであれば、不祥事が起きた際にマスコミも含めて「負けずに頑張れ!」と周囲から応援されるような雰囲気が出来上がることもあります。不祥事を100%回避することは無理です。でも、真摯な気持ちで仕事に取り組むことは出来ます。

まだまだ多くのことが学べそうなので、残りの授業(あと5回)が本当に楽しみです!

よしかん(T’15

2015年3月30日月曜日

MBAで学ぶこと、学ばないこと

政治
考えてみれば当たり前なのですが、ビジネススクールでは意外と政治的な話はしません。政治と経済は連動しているので、この2つを切り離して考える癖が私にはなく、当初は少し戸惑いました。でもビジネススクールでは飽く迄もフォーカスはビジネスです。例えばマクロ経済学の授業で各国の金融政策や財政政策の違いを学びますが、そこからどんどん深入りして「共産主義の是非」みたいなところまで議論が及ぶことはありません。また授業でアメリカ国内の税制について話をしたとしても、テーマが「共和党と民主党のどちらが正しいか」というようなものになることはありません。とはいえ、全く政治的な話をしない訳ではありません。そのような話に興味があれば、選択授業で幾らでもカバーすることが出来ます。例えば私が先の冬学期に履修した”Doing Business in China”という授業では、中国でのビジネス事例を取り上げながら、リーダーシップや企業倫理について考え、また米中関係や日中関係を含めた政治的な議論も盛んに行われ、非常に好きな授業のひとつとなりました。

企業倫理
ビジネススクールでここまで「企業倫理」に時間が割かれるとは私は思っていませんでした。Tuckでは1年生の必修授業に「企業倫理」は含まれせんが、2年生では少なくともひとつは「企業倫理」に関する選択授業を履修することが卒業要件となっており、「企業倫理」関連の選択授業も結構多く用意されています。ビジネススクールでリーダーになる為のツールを修得していく中で、「Strategicに考えればこうするべきだ!」、「Financeの観点から捉えるとこうするべきだ!」、「Marketing理論に従うならこうするべきだ!」などと、我々はどんどん頭でっかちになっていくことは可能です。そのくせ、いざ判断を下す瞬間になると情に流されたりして、間違った道を進んでしまうことがあります。ビジネススクールはそこら辺の、「最終的には倫理観が各自の判断基準になる」ということをよく理解しているのでしょう。授業を通じて企業倫理について毎日真剣に考えるのは、自分にとってとても良い気付きの場となっています。

ネゴシエーション
ビジネススクールで学ぶことは、大学で学んだことや職場で学んだことの発展形であることが多いですが、「ネゴシエーション(交渉術)」はビジネススクールならではの授業で本当に面白いです。ビジネススクールに来たからには必ず履修しなければならない授業のひとつと思います。自分の仕事を通じて、価格交渉などのネゴを経験したことがあるという人は多いと思うのですが(私もそうです)、交渉術自体を体系立ててひとつの科学として学ぶ経験というのはなかなか出来るものではありません。Tuckは「ネゴシエーション」を授業に取り込んだ最初のビジネススクールのようですが、今では常識となっていてどこのビジネススクールに行っても「ネゴシエーション」の授業は用意されています。皆さんもTuck2年生になってこの授業を履修するのを楽しみにしていて下さい。別世界が見えてきます!

よしかん(T’15

2015年2月28日土曜日

授業紹介: Inplementing Strategy

以前に紹介したLGEと並んでTuckで人気のある授業が、Govindarajan教授によるImplementing Strategyです。大人気の為、同じセッションが3個(各々週2コマ)用意されており、単純計算でもTuck2年生の約8割がGovindarajan教授の授業を取っていることになります。

リバース・イノベーションの生みの親であるGovindarajan教授Global Thinkersでも3位に選ばれており、私もキャンパスを訪問する受験生からこの教授に関して質問を受けることが非常に多いです。これまで受験生の人たちに対して私は、「まだ実際の授業を受けたことがないのでよく分からない」と答えてしまっていた部分があるのですが(笑)、ようやく今学期から彼の授業を受けることになりました。組織の中でのstrategyの組み立て方は1年生の必修授業で学ぶのですが、2年生の選択授業であるImplementing Strategyでは、企業がstrategyを実践に移していく際の問題点に着目しながら組織の最適運営を考えます。

● Strategyとは10年後の企業の在り姿を考え、そこから「逆算」して今何をするべきかを考えること。現状を把握して、それを「積み上げ」、延長線上に企業の未来予想図を描くことではない
● 企業の中でstrategyを策定する際は、現場からのbottom-upで中身が詰められていくべきであって、経営層からtop-downで内容が固まっていくべきではない
● Strategyは次の3つの問いに対する回答になっている必要がある。顧客は誰なのか?顧客が求めているvalueは何なのか?我々がそのvalueを提供する為のvalue chain architectureは何なのか?

 
毎回授業ではひとつの企業を取り上げ、非常に細かく分析を行い、クリアカットな結論を出します。教授が(プロなので当たり前のことではあるのですが)相当な時間を掛けて授業の準備をしてきていることが感じられます。今まで扱った企業の中では、Johnson & Johnson3Mが個人的には興味深かったです。最近はGoogleFacebookなど急スピードで成長する企業が注目されますが、長期間に亘って第一線で活躍を続ける企業の分析も有用です。1980年にFortune 100に入っていた企業で、2015年現在もFortune 100に残っている企業は22社のみ(含むJohnson & Johnson3M)とのこと。入れ替わりの激しい時代であることは間違いのないことである一方、どのような時代になっても力を発揮し続けることが出来る企業も存在するのです。と、こういう話をしていると、ジム・コリンズのビジョナリカンパニーを思い出す人も多いかと思います。Govindarajan教授も、経営者が5水準リーダーであることはとても大切な要素であると授業中に常々述べています。

よしかん(T’15

2015年2月22日日曜日

BURN THE SHIPS

TED Talksに似せたTuck Talksというイベントが一学期に一度学校で開催されます。ビジネススクールに通う学生はバックグラウンドが多様で、またスピーチ上手が多いので、私として非常に楽しみにしているイベントのひとつです。先日開催された今学期のTuck Talksでは6人の学生と1人の教授が話をしました。『パレスチナ自治区に住んでいたユダヤ人として』、『17歳で私がガンを宣告されたとき』、『ボツワナに住んでいたから気付いた家族との絆』、『誰よりもシンプルに生きる為の起業』、『満足のいく教育が受けられなかったとしたら誰のせい?』、など興味深いテーマばかりでした。

個人的には、仲良し同級生のチャールズ(元プロスキーヤー・アメリカ代表ワールドカップ選手)の話を最も楽しみにしていました。私は普段から「彼は話が上手いな」と感じていましたが、Tuck Talksのように彼の為にあるようなイベントで、見事に期待に応えてくれました。

● 普段から話をするのが大好きな人なので、やや長めのスピーチになると思いきや、話はきれいに短く纏まっていた
● 数え切れないほど興味深い話を沢山持っていると思われる中で、テーマの選び方自体が優れていた
● スキーに重点を置いた話になると思いきや、スキーに触れつつも、上手に話を一般化していた

肝心の内容ですが、「久々にプロスキーヤー仲間に会うとパワーを貰える」というところから話が始まりました。チャールズ自身は引退しているのですが、「意識の高い人たちと一緒に居るということが如何に我々にとってエネルギーとなり得るか」を説いていました。スキーヤーにとって最大の大会はワールドカップで、その次に重要なのは各国で開催される国際大会のようです。ワールドカップと国毎の大会に出場する選手のタイムの差は1/10秒、1/100秒という世界ですが、ワールドカップと国毎の大会では、大会としての重みが天と地ほど違うようです。チャールズは当初ワールドカップに出場することが出来ず、いつまでも国毎の大会にばかり出場していて、「同じ練習を繰り返してもワールドカップに出場出来ないのであれば、この先同じ練習を続けても状況は変わらない」と相当に苦しんだ時期があったようです。

チャールズのスピーチはそこから、エルナン・コルテスが1519年にメキシコを侵攻し”BURN THE SHIPS!”と叫んだ話に移りました。コルテスがメキシコで、自分たちがスペインから乗ってきた船を焼き、自らの退路を断つことによって、全員に前に進むしかないと決意させた話です。「日々頑張っていればいつか全ては上手くいくと思うのではなく、時にはもう一歩踏み込む必要がある」というのがチャールズのスピーチのメッセージでした。そしてスピーチはこのように締め括られました。

Sometimes, failure is not an option. You just have to burn the ships. And when you’ve burned the ships, you will feel good about it.

よしかん(T’15

2015年1月22日木曜日

Tuck新Deanを発表

本日Tuckに於いて非常に大きなニュースが御座いましたので、共有させて戴きます。

20年間Deanを務めたDanosは、今年6月末で退任することを既に昨年発表していますが、本日はその後任者が発表されました。
 
Tuck外部からの人材起用含め、慎重に後任選びが行われた結果、Associate DeanSlaughter教授がそのまま繰り上がる形となりました。当然に賛否両論はあるのだと思いますが、個人的にはTuckで最も尊敬している教授であり、非常に嬉しく思っています。

ビデオにもありますが、非常に話が上手いことで有名な人物です。過去にはバーナンキの片腕として、2年間CEA (大統領経済諮問委員会)にも勤めています。

『今の世の中には本当にリーダーシップが足りていない!だから皆が世界に出てリーダーとして活躍することが求めらているんだ!』が彼の口癖なのですが、彼自身も良きリーダー像を見せてくれると思いますし、Tuckの今後が非常に楽しみです。

よしかん(T’15

2015年1月12日月曜日

These are the days that we won't forget

TuckWinter term9週間)が15日から始まりました。今回のブログ投稿では、Tuckな一週間をお届けしたいと思います。

一年生と二年生とで生活は違いますが(就活があるので一年生の方が圧倒的に大変)、二年生の私の今学期はこんな感じです。

15日(月)
05:00 起床、シャワー、朝食、読書、メールチェック
07:00 Tuckのヨガルームにて、同級生モーリン(スポーツインストラクター資格保有)の指導の下、同級生12名と早朝エクササイズ
08:30 一限授業: Strategic Brand Management
10:00 図書館で勉強
13:15 三限授業: Corporate Communication
14:45 図書館で勉強
20:00 同級生ジュンの誕生パーティー@Murphy’sに駆けつける

16日(火)
05:00 起床、シャワー、朝食、読書、メールチェック
08:30 一限授業: Strategic Brand Management
10:00 図書館で勉強
13:15 三限授業: Corporate Communication
14:45 Study roomで勉強
18:15 同級生のモーリンとクリーとOrient(中華料理)に行く

17日(水)
05:00 起床、シャワー、朝食、読書、メールチェック
08:00 Tuckの食堂にて、同級生3人と当日のManagerial Accountingの宿題の答え合わせ
08:30 一限授業: Managerial Accounting
10:00 図書館で勉強
13:15 三限授業: Data Mining for Business Analytics
14:45 図書館で勉強
16:30 クラスメート3人と翌日のManagerial Accountingの宿題の答え合わせ
17:30 Study roomで勉強
19:30 同級生スティーブ(私と同居している7人の内の一人)とOriental Wok Express(中華料理)に行く

18日(木)
05:00 起床、シャワー、朝食、読書、メールチェック
08:30 一限授業: Managerial Accounting
10:00 モーリンとTuckのヨガルームにてタバタ式トレーニング(80セット)を行う
11:30 モーリンと大学(Tuckではなく学部の方)のプールで水泳(1,500m
12:30 今度の春休みに参加するIndia Trekの説明会に参加
13:15 三限授業: Data Mining for Business Analytics
14:45 帰宅、昼寝
19:30 自分が主催したdinnerであるJapan Trek reunionKOTO(鉄板焼き)に行く
22:00 Dinnerからの流れで、Murphy’sに移動して同級生たちと飲み続ける

19日(金)
07:00 起床、シャワー、朝食
08:00 Tuckstudy roomで読書及びThe EconomistWSJの纏め読み
10:00 大学のプールで水泳(3,000m
12:00 Study roomで勉強(Data Mining for Business Analyticsの宿題ほか)
17:30 スティーブの誕生パーティー@Molly’s
23:00 Tuckで開催されたWine Nightを終えた連中が自宅に大量に乱入。自宅にて深夜までパーティー

110日(土)
07:00 起床、シャワー、朝食
08:00 Tuckstudy roomで読書及び勉強(112日の授業の予習)
09:30 日本のTuck受験生とskype chat
10:30 Study roomで勉強再開(112日の授業の予習)
14:00 大学のプールに行くも、この日は大学の大会(試合)の為にプールが利用出来ず帰宅
14:15 自宅で勉強(112日の授業の予習)
17:00 自宅で同居人たちとビールを飲みながらアメフトをテレビ観戦
18:00 自宅にて新ホッケーチームの懇親会(Tuckのホッケークラブは学期毎にチームメンバーの組み替えが行われる)
21:00 ヘザーの誕生パーティーに参加する予定であったが、ホッケー懇親会中に飲み過ぎで自宅で意識不明となり参加出来ず。。

111日(日)
08:00 起床、シャワー、朝食
08:45 Tuckstudy roomで読書及び勉強(113日の授業の予習)
12:00 モーリンとパスィーと3人で、Tuckのジムでタバタ式トレーニング(80セット)を行う
14:00 大学のプールで水泳(1,500m
16:00 翌日にinterviewを控えたTuck受験生とcoffee chatDirt Cowboy Café
18:00 ジェイミー、アナ、ウェスとdinnerMurphy’s
21:00 モーリン、パスィー、ブルックたちが住む家で開催された新年会に参加(この為、今シーズン最初のホッケーの試合は欠席ごめんなさい)。参加者は全員『ワイン一本と冬休み中の面白い話』を持ち込み、冬休みの話で大盛り上がり

年明け一週目なので、さすがにまだslow startです。

These are the days we’ve been waiting for
On days like these who could ask for more
Keep ’em coming cause we’re not done yet
These are the days we won’t regret
These are the days we won’t forget
https://www.youtube.com/watch?v=JDglMK9sgIQ

今回の投稿に書いたような何気ない日常、いま目の前にある毎日。こういったものがきっとこの先、一生忘れることの出来ない思い出になるのだと思います。

20141219日、同級生たちとアルゼンチンのEl Calafateを旅行中。
昼間から飲み過ぎて、日中なのにタクシーの中で気絶する私。。)
よしかん(T’15