2014年7月29日火曜日

MBA心構え(少し前のものですが)

私はTuckに入学する少し前の20137月に、Tuckとは違う学校でpre-MBAプログラム(4週間)に参加していました。Tuckには2年間通うことになるので、その前に他の学校に行ってみるのも悪くないかなと思いました。その時に、これからfull-time MBA2年間)に進む学生たち向けに先生(アメリカ人)から心構えを紹介されました。内容が結構良かったので、ここにも記載させて戴きます。

尚、この先生はTuckHarvardなど授業がほとんどcase studyである学校を前提に話をしています。従って、座学を中心とした学校には当てはまらないこともあるかもしれません。また読めば分かると思いますが、一部はinternational(この場合、非アメリカ人)向けのメッセージとなっています。

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 授業に参加する。参加するとは発言すること。教授の方から何か質問してくるのを待つ必要はない。
 教授の話で聞き取れなかったことや、黒板で読み取れなかった部分の確認でも良い。或いは中身に関する疑問点でも良い。とにかくクラスでは積極的に話す。
 教授に聞かれた質問の意味が分からないのに、うなずいたりして答えない。分からなければ意味を確認する。最悪なのは沈黙。
 オフィスアワーを活用する。即ち、授業の前後にも積極的に教授と対話する。その生徒が教授の印象に残っているか堂かが、最後に『A-』と『B+』の違いを決める。
 授業中、なかなか教授に当ててもらえないこともある。それでも授業中は手を挙げ続ける。
 でも質の低い発言ばかりしていると当ててもらえなくなる。
 教授も授業を盛り上げたいと思っているので、多く話をしてくれる生徒、クラスに貢献するような発言をしてくれる生徒を当てたくなる。
 教授は自分が完璧だとは思っていない。生徒が知っていて、教授が知らないこともある。生徒の出身国、または生徒がこれまで働いてきた業界のことであれば特にそうだ。その生徒しか知らない知識、持っていない経験に基づいた発言をするのを教授は待っている。クラスの中では、全ての人間が先生である。
 Professor XXと、最初は苗字で教授のことを呼んでみよう。教授に特に指摘されなければ、professor XXと呼び続ける。中には、『ファーストネームで呼んでくれ』と言う教授も居るだろう。その教授のことはファーストネームで呼ぼう。それが、その教授があなたとの間で築きたい距離感を示している。
 『どこまで細かい質問をして良いのか』、『どこまで頻繁に質問をして良いのか』、『反対意見を出す際にどのタイミングで口を挟むのか』など感覚的な部分で分からない場合は、クラスに居る他のアメリカ人の生徒を参考にする。彼らの感度はひとつの指標になるであろう。
 授業中のcold call手を挙げていないのに突然教授に指名されて発言を求められるは存在する。その為、事前にcaseをしっかり読み込み、頭の整理をして授業に臨む。
 発言する時は、be specific
 教授の一言々々にちゃんと反応する。うなずいたり、笑ったり、質問をしたり、メモを取ったり。反応がないと、『この生徒は授業の準備をしてきていない。そして私の言っていることを何も理解していない。』と教授は思うであろう。自分と友達との会話を想像してほしい。友達が何かを話した時に、自分の反応がゼロということはあり得るだろうか。それと同じで、クラスでも、反応がゼロというのはあり得ない筈である。
 自分自身の目標を設定してあげよう。例えば、『全ての授業で必ず一回は発言する』とか。それが出来るようになったら、『二回』にするとか。
 大教室で、大勢の優秀な人間の前で、しかも自分より絶対的に英語の上手いアメリカ人も居る中で、英語で発言するのは難しいことなのかもしれない。でも話さなければならない。自分にとって居心地の良いレベル感から、少しだけ自分を押し上げてみよう。そこが適正レベルである。
 授業は全て英語。でもアメリカ人に対して卑下する必要はない。彼らはひとつの言語しか操れない。あなたは複数の言語を操れる。アメリカ人は威張っているが、ひとつの文化しか知らない。あなたは複数の文化を知っている。アメリカ人に対して、あなたの国の言語でMBAの勉強をさせようとしても無理であろう。でもあなたはアメリカ人の言語でMBAの高度な勉強をしようとしている。
 最後に、"prepare before class, participate during class."
 
よしかん(T’15