2014年7月27日日曜日

それぞれのリーダーシップ

リーダーシップと言えば、MBAの代名詞のひとつですね。これを身に付ける、或いはこれを更に磨く為に我々はビジネススクールに来ていると言っても過言ではありません。Tuck一年目の必修では、”Leading Individuals and Teams”(置かれた環境下でどのようなリーダーシップが求められるのかを学ぶ)や”Personal Leadership”(自分が個人としてどのようなリーダーシップ特性を持っているのかを客観的に評価してもらって学ぶ)といった授業があります。リーダーシップの取り方に正解はなく、状況によって異なりますし、人によってスタイルが異なります。重要なのは、自分のスタイルを理解することです。

人それぞれということですが、私個人の考えを紹介させて戴きますと、リーダーには以下4つの要素が必要だと思います。

Be happy, be aggressive, be nimble & focused, and always have a story to tell

このブログでも散々『Tuckの最大の魅力は刺激的な同級生』と述べていますが、この4点も様々な同級生のリーダーシップスタイルを観察しながら、その重要性を自分として感じるようになったものです。

1Be happy
明るく振る舞う。凄く単純な話ですが、明るい人と暗い人が居たら、どちらの人と一緒に居たいですか?明るい人は人を惹きつけます。リーダーシップ云々以前に、自分の周りに誰も居なければ、リーダーシップの発揮のしようがありません。我々はいつも明るく振る舞うことは出来ないかもしれません。それでもリーダーが前向きな姿勢を見せないと何も始まりません。『引っ張る』ということに繋がってきます(『凄く性格は暗いんだけと皆を引っ張っていくリーダー』って少し想像し難いですよね)。Be happy。シンプルですが、少なくとも私は基本だと思っています。

2Be aggressive
リーダーたるもの、異常なくらいに積極的であるべき。その裏には何があるかと言うと、『積極的=何がしたいか分かっている』という発想です(何をするべきか分かっていないようなリーダーに誰も付いていきたいと思わないですよね)。大きなことから小さなことまで、自分(達)が何を目指しているのか?その為に自分(達)が『今』するべきことは何なのか?しっかりと意思を持つことで、異常なくらい積極的になれるのです。前にも触れたmaking decisions under uncertaintyとも繋がります。

3Be nimble & focused
気を抜がない。学校で90分間の授業を受けている時、集中力が途切れる瞬間はありますか?会社で一時間を超える会議に出ているとき、常に100%集中していると言い切れますか?私はそこまでの集中力はないのですが、私が尊敬するリーダーたちは気を抜きません。私が尊敬するクラスメートたちは授業中の集中力が尋常じゃないです。本気だからこそ集中する訳で、集中していないのは手を抜いている証拠なのかもしれません。まずは、『集中力を切らしてはいけない』と強く意識するところからです。

私にbe aggressiveを教えてくれた同級生(男性)と、be nimble & focusedを教えてくれた同級生(女性)に関しては、Tuck同級生紹介もご参照下さい。詳しく書いてあります。

4Always have a story to tell
いつでも伝えるべき話を持っている、そしてそれを延々と語る。この4点目だけ、日本とアメリカで少し状況が異なります。日本だと、無闇に話が長いのは好ましくないとされています。アメリカだと、話が長い人に対して寛容だと思います。どんな話題に対しても延々と話し続けることが出来る人は、『特にコメントありません』しか言えない人と比べたらよっぽどスキルがあると私は思います。何事に対しても自分の意見を持っている、そしてその意見を表現することを恐れない、というのがここでの大事なポイントです。これはreactionでもあります。置かれた状況に対して反応が出来るかどうか。皆で話し合っている話題に対して、静かに聞いているのではなく、積極的に口を挟む。質問に対しては、『私はこう思う』ということをいつまでも話し続ける。繰り返しになりますが、『分かりません』、『どっちでも良い』、『ノーコメント』が最悪です。意見を持つ、そしてそれを伝える。この4点目は、最初に述べた3点全てを満たしてこそ実現出来ることのようにも思います。

以上は、飽く迄も私が目指すところのリーダーシップスタイルです。皆さんはどうですか?既に自分のスタイルを確立している人も居ると思います。それをMBA生活の中で再検証するのも良いかもしれませんね。受験生の皆さん、MBAの刺激的な環境の中で『リーダーとしての自分』についてとことん考えるのを楽しみにしていて下さい!
 
よしかん(T’15