2012年11月26日月曜日

Indian Diwali party


全学生の30%以上がInternational StudentTuckでは、各国を代表するお祭りが持ち回りで行われていますが、先日行われたインドのヒンドゥー教の、伝統的な新年のお祝いDiwali に参加したので紹介したいと思います。

Diwaliとは別名、光の祭典と言われ、ヒンドゥー教の女神ラクシュミーをお祝いするお祭りです。その為、当日は、会場に繋がる道の両端にロウソクを使用したライトを設置、女神ラクシュミーを導くかのような演出がなされ、総勢100名超が参加しました。

Diwali partyのポスター

さて、Partyの内容はといいますと、参加者は民族衣装のサリー等を身に着け、美味しいインド料理を頂き、Tuckの学生、PartnerによるDance performanceTuckの学生8組の男女ペアでのfashion showを実施。続いてtalent showが有り、当該男女8組によるインドに纏わる漫談、クリケットのデモ、Dance等を披露し、その中から一位を決めるというもので、私は米国人女性と共に、統計学のインド人人気教授のモノマネを披露しました。さて、全てのペアの披露が終わった後、例のインド人人気教授が登壇され、「統計学的に、また、統計ソフトのSPSSを駆使した結果、、、」という決まり文句で掴みはOKの状態から、一位の発表が有りました。なんと、一位は私と別のペアの米国人男性でした。二人で少し戸惑いましたが、体操競技のリボン+組み体操+インドという三つのテイストを取り入れたDanceを披露、思いの他会場は盛り上がりました。

なぜ、我々が選ばれたのかを主催者のインド人学生に尋ねたところ、「二人のコラボレーションを見てみたかった。」ということで、所謂、無茶振りでしたが、二人とも人前が嫌いではないので、思う存分楽しめました。

全てのプログラムが終わった後は、Indian musicでのDance partyが始まり、深夜まで続きました。尚、大半はIndian musicだったのですが、突然、韓流のカンナムスタイルが流れ、会場は戸惑っていました。これもインド人流の無茶振りだったのかもしれません。

体操競技のリボン+組み体操+インド(優勝作品です)


Tuckの学生、PartnerによるDance performance
  (Slumdog Millionaireより Jai Ho
(K.M T'14)


2012年11月22日木曜日

Happy Halloween

もう11月も後半を迎え、アメリカはThanks Giving モードですが、10月終わりのHalloweenについて、忘れないうちに書いておこうと思います。

ハロウィーン前は各家でかぼちゃをはじめとして趣向を凝らしたデコレーションがされ、車を走らせていても思わずうきうき。Tuck生のおうちも、みんな素敵で、うちも来年はもう少しがんばりたいと思ってしまいました。



Tuck Partnerの皆さんの力作!性格が出て面白いですね。




さて、どの学校でも恒例になっているように、TuckでもHalloween Partyが恒例となっています。金髪美女の相撲姿から誰かわからないダースベーターまで、みな色々な衣装を着て、飲んで踊る一晩。

Tuckのパーティーはクラブとかではなく、Tuck学内で行われました。Hanoverにクラブなんてない、ということもありますが、学校の重厚な一室でバンドが歌い、そこでみんなが踊っている姿は圧巻です。

生徒の自主性を重んじるTuck。パーティーも然りで、お酒をサーブするバーテンダーからDJ、そして後片付けも、すべて生徒で行います。酔っ払っても大丈夫。木曜から日曜までは、希望するTuck生による運転代行サービス、「Safe Ride」があるのです。かくして、私もかなり酔ってしまいました。。。


が、もちろん、ハロウィーンは大人だけのイベントではありません。私の住んでいるSachemでは、ハロウィーン当日に子どもたちを集めたパーティーがあり、そのままTrick or Treat! 私は昨年もアメリカにいて、住んでいたアパートメントでも子どものパーティーはあったのですが、Trick or Treatの訪問はなかったので、初体験。着ぐるみで迎えてくれた家、大人同士が集まってパーティーをしながら子どもたちの来訪を待っている家、子どもを連れて回っているので玄関先にセルフサービスのお菓子が置かれている家・・・それぞれに個性があって、とても面白かったです。

そして、Tuck内でもTiny TuckiesTuck生の子どもたち)向けのハロウィーンパーティーがありました。私は授業があり、参加できなかったのですが、授業中にふと外を見ると、かわいい子どもたちの仮装行列。先生もクラスメートも、思わず目を細めていました。

学内で子ども向けのイベントをしてくれる/できるということ、子どもやパートナーもTuck Communityの一員として迎えてくれる学校の姿勢が感じられて、Tuckの好きなところの一つです。

かくしてハロウィーンは終わり、いよいよ寒さも厳しくなってきましたが、Thanks Givingにクリスマス、まだまだアメリカの大きな行事が控えているので、よく遊びよく学びたいと思います。
Sachem でのHalloween Parade。みんな可愛すぎて癒されました。
               

2012年11月19日月曜日

Tripod Hockey Champions!!!


以前Tuck Sports!!!というタイトルの記事でご紹介したTripod Hockey(素人~中級者で構成されるTuckの学内アイスホッケーリーグ)のシーズンが、昨日の優勝決定戦を以って終了しましたので結果報告と共に感想を記そうと思います。

まず結果について。私が所属するNorwich Holeは第4シードからプレーオフを勝ち上がり見事優勝を飾ることが出来ました!6チームしかいない中での第4シードなのでシーズン中の成績は正直芳しくなく、大穴扱いでしたが、準決勝ではシーズン無敗のチームを破り、決勝戦では同級生の大声援を受けながらこれまた格上相手に見事先行逃げ切りに成功。たかがホッケー、されどホッケー、試合終了後のロッカーは汗まみれの大男たちが上げる歓喜の雄叫びで大騒ぎでした。

前回の投稿の際にはまだシーズンが始まったばかりで、ホッケーを通じてとても強い絆が出来るらしいです、と確信を持てずに記していましたが、下手なりに本気で取り組み全員で一つの目標を達成したことでチームの同級生、上級生とは本当に良き友人、仲間になれました。初心者の私は戦力的には大きな役割は果たせなかったかもしれませんが、経験者のチームメートから「最初は生まれたての小鹿みたいな動きだったのに本当に上手くなったしハードワークするお前には感動した!」、という言葉をもらったので、チームの士気向上には貢献できたのではと思います。

はっきりした理由は未だによく分かっておりませんが、とにかくTripod Hockeyにかける生徒たち(特にアメリカ人)の意気込みは激しく、命がけと言っても過言ではありません。スタディグループのメンバーと対戦する日にはミーティングで顔を合わせるなり「今日はコテンパンにしてやる!」、と挑発してきたかと思えば、同じ彼が敗戦後のバーではこの世の終わりのような顔でお酒を一滴も飲まずに悔しがっていたりなんてこともしばしば。又、チームメートの一人は(多少酔いも手伝っているものの)優勝を祝う席で「明日例え退学処分になってMBAが取れなくても、TuckTripodを優勝したと自慢できるだけで十分だ!」とまで言い切る始末です。

私自身、これでMBAが取れなくても悔いはないかと言われるとさすがにそこまでは断言できませんが、より深い仲の友人が多くでき、Tuckに来なければ恐らく縁がなかったであろう新しいスポーツを始められ、さらには中学校以来ではなかろうかと思われる巨大なトロフィーを頂くことができ、思い出に残る大変有意義なシーズンだったと感じています。

せっかく2年間を過ごすので、勉強であれ課外活動であれどっぷりTuck Experienceに浸かろうという思いを改めて強くした一日でした。最後に、Tuckに入学された方はTripod Hockeyへの参加を強くお勧めします、とここで念押しした上で本日は筆を置かせていただきます。


追記

と、大騒ぎしつつも帰ってそのまま会計の宿題に取り組む人もいれば翌日未明までCase Competitionの準備する人もいたりとTuck生は常にフル稼働です。


優勝直後の集合写真です。この後のロッカールームの暑苦しさと言ったら・・

勝利の美酒。ただちゃんと洗ってないせいかビールは変な味でした。
S.Y(T'14)

2012年11月18日日曜日

First Year Project: Y.I (T’14) - vol.1


別の投稿で紹介したFirst Year Project (FYP)に関して、私個人の取り組み状況を書かせて頂きます。
現時点ではまだ本格的な準備をスタートするには少し早く、最終的にどのプロジェクトをやるか決めるのは年明けなので、まだ広めに網を張っている状況です。私が現在関与しているプロジェクトは2つあるのですが、今日はその内の片方を紹介させて頂きます。
概要:農業系スタートアップ(E-ship

  • Tuckの卒業生が現在副業として取り組んでいるビジネス
  • どういう訳か、知り合いの大手コンサルのパートナーなどの人から資金を調達し、テキサス州にある農地を購入
  • 現在の主力作物はナッツ(一応現段階では特定名は伏せさせて頂きます)という、一見なんともマニアックな商品
  • 本人いわく、運がいい事に、彼の農地で育つナッツはアメリカでプレミアムがつくことが分かったらしく、今後の販売戦略を検討中
  • 中国にも単身乗り込んでナッツを売りに行ったら、中国人にはそのナッツの形状(皮をとった後)が脳に似ていることからサイズが大きい方が好まれ、現地で流通しているものより一回り大きい彼のナッツにプレミアムがつくことが判明する
  • まだ余剰資金と未使用の農地があるので、今後どういう新規ビジネスを手掛けるべきかを検討するのと、このナッツ事業を今後どう発展させていくべきか、というのが現在予定しているFYPの内容
私は、これまで会ってきたEntrepreneurを、自分の中で勝手に大きく2つのタイプに分けています。1つは、特定分野(技術、事業など)や特定の問題を解決する事に対してもの凄く情熱があるタイプ。もう1つは秀でたビジネスセンス(くだけた表現をすると「お金儲けのセンス」)を持っていて、その仕組みを作ることにもの凄く情熱があるタイプ。個人的には彼は後者に該当すると思っているのですが、彼の説明や数字に裏付けられた考え方が極めて鋭く、かつ彼のメインの仕事は私のTuck前と同じ業界ということで、彼の考え方やビジネスへのアプローチに関して新鮮な部分と同時に共感できる部分も多く、大変興味を持ちました。
1ヶ月前に簡単な事業紹介のセッションに出席した後で、follow-upメールとして「興味があるので自分でもちょっと調べてみるよー」みたいなコメントをうっかり書いてしまったら、その後、「どういうリサーチができたのか大変興味があるので、それについて今度話せる時間を教えてくれ!」という予想外の返信がきてしまったので、今週末は学校にある豊富なリソースを用いてナッツに関して調査をする予定です。彼本人にもビジネスにも興味があるからいいのですが、既に授業や授業外の活動で忙しい中で、自ら自分の首を絞めてしまった感は否めないです・・・苦笑。でも逆にいい機会だと思って楽しんでナッツマニアになろうと思います。
本物の商品。ちょっと日が経って変色し始めてるけど・・・
Y.I (T'14)

What’s First Year Project?


今日はTuck1年目のCurriculumの集大成として位置づけられている、First Year Project (FYP) について紹介します。ここではFYPの概要を説明し、今後は各在校生が各々の活動状況を定期的に書いていき、実際にどういう風にプロセスが進んでいくかをお伝えしていければと考えています。
FYPとは?

  • Tuck1年目のSpring Term3月下旬~5月下旬)で授業の一環として行われるプロジェクトベースのExperiential Learning
  • 学生主導で5人で構成されるチームを結成し、各チームに教授が1人アドバイザーとしてつく
  • 授業の一環として各チームが個別のプロジェクトに取り組み、単位ももらえる
  • プロジェクトは大きく3つのタイプに別れる

  1. 企業のConsultingプロジェクト
  2.  生徒自らが発案したビジネスを形にしていき、起業までの土台をつくるEntrepreneurship(以下、E-ship)プロジェクト
  3.  外部のStart-up(ベンチャー企業)のビジネス拡大を手伝うプロジェクト(これは企業の特定の課題に対応するコンサルよりも、Start-up企業のビジネス全体の発展に関わるプロジェクトのため、E-shipのカテゴリーに分類される)
  • プロジェクトの発掘ルートも複数のパターンがある
  1. 学校のスタッフが企業にアプローチしてConsultingプロジェクトを創出
  2. 過去にFYPConsultingプロジェクトを提供してくれたクライアントがリピーターとしてプロジェクトをオファー
  3.  学生自ら企業に提案をしてConsulting又はE-shipプロジェクトを創出
  4.  学生が自分のビジネスプランを持ち込む(E-ship)
FYPの目的

  •  Rigorousという評判のCoreで養われたGeneral Managementに関する学びを、現実世界における本物の仕事(プロジェクト)で活かす経験をすることで、単なる机上の学びではなく、卒業後に社会の問題解決にきちんと応用できるようにする事
  • どのような業界においても重要なProject ManagementExecutionのスキルを身につける事
  • TeamworkLeadershipのスキルをさらに伸ばす事(Fall TermからWinter Termにかけて3部構成のTeamworkLeadershipに関する授業もCoreで行われている)
学生の視点からは、上記以外に、自らが興味のあるキャリアパスへの礎を築く事に目的をおいています。

  • 興味がある業界のプロジェクトを手掛けることで、業界知識を養う
  • これまでの仕事と違う業界でのキャリアを狙っている場合は、レジュメ上でターゲットの業界における経験を記載でき、興味の強さと、一定の知識・経験がある事をアピールできる
  • 起業に興味がある学生は、学校のリソースを使って単位を取りながら自分のアイデアをビジネス化できる
  • 自分が持ち合わせてないスキルを身につけたい学生は、それに関連したプロジェクトを選ぶ事で特定のスキルを身につける事ができる(例:ウェブデザインに興味があるけどやった事がない人は、それに関連したプロジェクトを選ぶ事でウェブデザインのスキルを学ぶと同時に、実際の企業に対して成果物も提出するので実践的な学習経験を得られる)
ちなみにTuckFYPへの準備として、Winter Term(1月~3月)にコンサルとEntrepreneurshipElective授業も用意しており、人気授業の1つとなっています。
過去のFYPの例
これに関しては次回紹介させて頂きます。地元で有名なビールをつくっているLong Trailと呼ばれる会社のコンサルプロジェクトや、実際に起業に向けて2年目に入ってからも継続してビジネスプランを磨き上げているEntrepreneurshipプロジェクトについて書きます。

冬のBreweryの様子
Long Trail の商品ラインアップ
学校のサイト上での紹介はこちら http://www.tuck.dartmouth.edu/mba/required-curriculum/first-year-project/
在校生によるオフィシャルブログでの記事はこちら http://tuckschool.blogspot.com/2011/09/first-year-project.html
Y.I (T'14)

Trip to NY (PE Conference & Networking) - Part 1


先週ニューヨークで行われたYale MBA主催のPrivate Equity Conferencehttp://pe.som.yale.edu/2012/index.html)に出席するついでに4日間ニューヨークに滞在してきたので、その時の様子を書きたいと思います。
最初にこのConferenceに参加した背景を説明させて頂きます。私は日本で大学卒業後投資銀行業務1年、その後同じ会社で6年不動産投資業務(Private Equity Real Estate)に携わってきており、不動産関連資産(オフィスビルや住居、商業施設などの建物、ホテル事業(建物と運営会社)、上場会社や未上場会社株式、不良債権など)への投資を担当していました。Tuck卒業後はまだいくつかキャリアの道を考えていますが、その中の一つとして不動産にしばられない企業投資を行うPrivate Equityに興味があります。大きなくくりで言えばファンド業界に属していたので、日本での業界状況については比較的肌感覚があるものの、アメリカでは業界の規模も構造も日本とは異なるので、最近の潮流を理解する事を主目的にConferenceに参加する事にしました。
Conferenceは金曜の朝一からスタートするため、木曜の授業が終わってから家に帰り、ハノーバーからバスでニューヨークへ向かいました。ハノーバーは意外に交通の便が良く、学校のすぐ近くからボストンとニューヨークに直接向かうバスが毎日出てます。ボストン市内までの所要時間は2時間半、ニューヨークのグランドセントラルまでの所要時間は5時間となっており、日本に住んでいた時は長いと感じましたが、アメリカではこの位の移動時間は普通のようです。ちなみにボストンからニューヨークへ向かう場合も車だと45時間かかるため、あまり大差がありません。
ちなみにボストン=ハノーバー間の移動でも頻繁にお世話になっているDartmouth Coachと呼ばれるバスはこんな感じです。席が広めなのできっと想像よりも快適だと思います。
 


木曜の20時頃にニューヨークへ着き、ホテルへチェックイン後、同じくPE Conferenceに出席するためにニューヨークにきた日本人同級生と、久しく食べていなかった焼肉を食べるべく牛角に向かいました。牛角に着いたのは9時過ぎでしたが、20分位待ってようやく席へ案内されました。日本人客もそこそこいましたが、ニューヨーカーも結構多く、日本酒をぐびぐび飲みながら牛角の飯を楽しんでいる外人を見て何だか不思議な気持ちと嬉しい気持ちがこみ上げました。アメリカでは牛角は日本のような低価格チェーンという位置づけではない様子で、何を頼んでもクオリティが高くおいしかったです。外食としての日本食に飢えていた僕らと嫁達はメニューに興奮しながらどんどん料理を頼み、牛角に感動しながら夜がふけていきました。

翌日のConferenceでは、Keynote Speaker2人と、複数のテーマ毎に35人位のパネルがモデレーターの進行のもとで議論を交わすといった内容でした。私はファンド業界にいたこともあって、業界に関するマクロ的な理解に関しては、ある程度想定していたものを確認できたといった感じでしたが、個別の詳細なテーマに関する議論からは興味深い情報や気づきを得られました。
Operational Improvementという名のセッションでのKey Pointsは、

  • Financial Engineering(簡単に言うと財務レバレッジをきかせる事で投資リターンを上げる事)やマクロ要因(景気、株式市場の上昇)によるリターンの向上が難しくなっており、同時に競争激化によって投資価格水準が上昇しているため、ここ数年は以前よりも会社の収益力を高めることに、より焦点が当たっている
  • 投資先の会社において、経営改善による収益力の向上を実現できる力がPE Firmに求められているため、「本物」と「エセ」の違いが鮮明になるとともに、「エセ」PE Firmは今後ファンドレイジング(新規ファンド組成のための資金調達)がより難しくなり、市場からの退出を迫られる可能性が高い
  • PE Firmがファンドレイジングをする際に、投資家(ファンドの投資家、業界用語でいうLP)が最近よく聞く質問としては、過去の成功案件において、どの点においてPE Firmが付加価値を生み出したか?つまり、PE Firmが高いリターンを出せたのは、仕込が良かったからか(安く買えた)、レバレッジなのか、投資期間中の経営改善によるものなのか、それとも売却のタイミングが良かったのか、などを明確にしたがる
  • 最近では投資案件を執行するのが難しくなっているため、投資戦略に一貫性のない企業もいるが、LPとしては新規にお金を入れるとしたら投資戦略の一貫性を重視する
  • PE Firmで働く側の人間としての注意点としては、Financial(数字面に焦点をあてた分析)とOperational(実務的な経営面、現場感)の両方の視点を持つことが重要。単に数字面でシナリオを分析するだけでは、実際にどう現場で実行するのかという視点に欠けるが、一方で現場での戦術に焦点が当たり過ぎて、どこでどのように収益力を高めるのか、何をどの程度達成したら会社全体としての価値が高まるのか、という肝心な部分を見逃してしまう
1時間のセッションの中で、パネルの方々の具体的な成功事例や実際の投資家との最近の会話などを交えなが各自の主張を聞くことができ、密度の濃いセッションでした。
昼のKeynoteスピーカーはヘルスケアに強みを持っているPE FirmManaging Directorの講演でした。数字やアニメを使いながら淡々としている、でもモノトーンではない、知的なプレゼンでした。PE業界は成熟産業となっており、市場のピークを過ぎた現在においても、会社としての明確な強みを持ち、適切な戦場で戦えば引き続き成功し続けるというメッセージが強かったです。ヘルスケア業界に関しては、最近のアメリカでの医療保険制度改革は根本的な問題を解決しないという事を非常に分かりやすく説明し、その問題解決のために彼の会社が投資先の会社を通じてどのような事を行っているかについての話は大変興味深かったです。高齢化社会が進む日本でも、国が医療関係に費やしている税金の増加が問題になっていると思いますが、確かにそもそも社会全体としての医療費の増加をどうやって抑えていくか(減らすのは現実的じゃない気がするので)に関して、もう少し一般的に議論が進んでもよいのではないかと感じました。
今日は夜がふけてきたので、続きは次回Part 2として書きます。

Y.I (T’14)